かぎりなくやさしい花に出逢いました。
そのお花は、自分のことは後回しで
すべて相手のため、誰かのために
手を差し伸べて
人生の自分の時間を使っていました。
ショーガールの世界で、
そのお花は余りにも やさしすぎて
たくさんのひとが気軽に頼りにして 手を差し伸べてもらっています。
舞台で輝く強さに、一番に陽の光に当たるために、 大輪の花で誰よりも際立つために、
我先にと 周りなんてなりふり構わず、我を通して 突き進んで行くスピードの速いひとたちに囲まれて。
自分も同じくらい、もしかしてそれよりもピンチのときに
自分のための貴重な時間や機会、チャンスを、
自分のための必要な準備や用意を後回しにして
周りの人達に尽くすことができますか?
効率だけを考えて、要領良く、ラクできるように 器用に 立ちまわる。
それなのに ひとの文句ばかり、欠点ばかり 気にかかる。
そんな中で、そのお花は 決して ひとの悪口を言いません。
あまりにも不器用で 時間を無駄に使い、遠回りや寄り道をたくさんひとのためにして
自分のために光をあてなかったお花は
舞台上で あまりにもやさしく繊細に美しく 懸命に生きていました。
わたしには、そのお花の放つ柔らかくやさしい光がとてもとても眩しくて
溢れた涙は とげとげのこころを浄化してくれるのでした。
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このお話はフィクションです。
ふっと湧いてきた物語を残しておきます。